スキルファーストのアプローチで採用と雇用で組織を成功へと導く

職務に対してスキルファーストのアプローチを採用することで、組織はワークフォースのアジリティ、独創性、パフォーマンスを大きく向上させ、よりインクルーシブな職務やキャリアアップ機会を創出できます。

世界中でデジタル スキル ギャップが拡大しており、企業は既存の従業員と新規採用者 (従来とは異なるバックグラウンドを持っていたり、自身のキャリアの後期にある人が多い) の両方を新しいデジタル スキルが必要な職務に適合させる必要性に迫られています。

そこで企業は、スキルベースの人財モデルを利用して、現在の人的資源の可能性を引き出しています。また、新規採用においては、個人の能力、コンピテンシー、実務経験を重視し、学歴や前職での勤務年数にあまり重きを置かないスキルファーストのアプローチを採用しています。

スキル主導型の人財育成とは、単に職務内容を更新することや人財の獲得方法を変更することではありません。

このようなスキルファーストの雇用慣行を採用することで、組織はワークフォースのアジリティ、独創性、パフォーマンスを大きく向上させ、よりインクルーシブな職務やキャリアアップ機会を創出できます。

スキルベースの採用と雇用を後押しする変化

最近行われた「スキルベースの雇用による人財の最適化」という Web セミナーで、Accenture 社のプリンシパル ディレクターである Mary Kate Morley Ryan 氏が、スキルベースの採用と雇用慣行の重要性が高まっていることについて見解を述べました。Ryan 氏によれば、次の 3 つの重点分野がこのニーズを後押ししています。

1. 変革の加速。パンデミックの混乱により、すべての業界がデジタル トランスフォーメーションの目標を迅速に追求し、前例のない状況の中で革新的な顧客サービスを提供する必要に迫られました。

組織は、テクノロジーや顧客サービスの目標だけでなく、社員の潜在的なスキルを活用して新たなイニシアチブをサポートする方法も見直す必要がありました。同氏は、政府や公的機関には 2 つの課題があるとして次のように指摘しています。「彼らは自分たちの組織の従業員にサービスを提供するだけでなく、市民のためにスキルや仕事戦略の未来に対する見方を進化させなければなりません。パンデミックは確実にこれを加速させました」

2. 人間性とインクルージョン。また、パンデミックは企業間、特に人事部門が独自のパートナーシップを結び、スキルファーストの採用のための新たなテクノロジーやエコシステムの構築に取り組むきっかけにもなりました。

たとえば、Accenture 社のPeople + Work Connectイニシアチブは雇用主と社員を結ぶ無料のオンライン プラットフォームであり、求人情報をすばやく確認して人財を補充することができます。2020 年 4 月の立ち上げ以来、94 か国から 270 社以上の企業が参加し、38 万件以上の求人が掲載されています。「これは、この 1 年間に起こった数多くの出来事の 1 つで、人間性とインクルージョンに焦点を当て、方向性と優先順位を新たに設定したものです」と Ryan 氏は説明しています。

また、人種差別に対する意識が高まり、取り組みが強化されたことで、企業はグローバルなインクルージョンとダイバーシティの優先順位について改めて考えるようになりました。Ryan 氏は Accenture 社の 2020 年のレポート「Care to do Better」を例に挙げ、組織が職場における人種差別撤廃に注力していることは、社員にとって信頼構築につながる要因であると指摘しています。

3. レジリエンスの強化。瑞安氏によると,企業は社内でも,自社が属するエコシステム全体でも、レジリエンスを高める方法を模索しています。レジリエンスを高める上で重要なのが、スキルファーストへの注力です。企業は新たな役割でも衰退しつつある役割でも重複するスキルを分析して、将来必要となる役割を補充するためのスケーラブルで反復可能なスキル パスを構築する必要があります。

スキルファーストなマインドセットをすべてのレベルで定着させる

スキル主導型の人財育成とは、単に職務内容を更新することや人財の獲得方法を変更することではありません。それは、取締役やエグゼクティブ レベルから始まるスキルファーストな哲学やマインドセットを意味します。

Ryan 氏によると、最高人事責任者と人事部門は全体的に、人財の獲得と育成に関する戦略策定と推進の両方の役割を果たしています。そして、人事部門は適切な哲学と適切な取り組みを推進するとともに、ビジネス戦略を実現するための「人財とそのスキルに関するインサイト」を持っているのです。

もちろん、テクノロジーも重要な役割を果たしています。機械学習、人工知能、自然言語処理は、スキルに基づいて多様な候補者を識別するのに役立ちますが、同時にこれらのツールには、家柄に基づく採用のような「古い哲学やマインドセット」、あるいはバイアスを永続させる可能性もあります。「だからこそ、テクノロジーの構成とテクノロジーを利用した意思決定を調整して、インクルージョンとスキルベースのアプローチを推進することが非常に重要なのです」と Ryan 氏は説明しています。

採用や社員のライフサイクル全体にスキルファーストなアプローチを採用することで、社内外のタレント プールを拡充し、ダイバーシティを強化し、定着率を高め、継続的に学習する文化を構築できます。最終的には、スキルファーストな雇用アプローチは、組織をよりインクルーシブでアジャイルかつレジリエントなものにすることで、組織の将来性を高めます。つまり、パンデミックによる混乱のような深刻な課題に対応し、新たな市場機会を利用できるようになります。

スキルベースの組織的アプローチの詳細については、Workday の Web セミナー「スキルベースの雇用による人財の最適化」をご覧ください。

この記事で引用した Accenture 社のコンサルタントの言葉はすべて一般的なガイダンスとして意図されており、お客様の状況に応じた具体的なアドバイスを提供するものではありません。言及されている事項に関するアドバイスや詳細が必要な場合は、Accenture 社の担当者にお問い合わせください。

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